执笔者プロフィール

中谷 比吕树(なかたに ひろき)
KGRI 特任教授
中谷 比吕树(なかたに ひろき)
KGRI 特任教授
COVID-19は、世界?国?个人に大きなインパクトを与え、今后、地殻変动ともいえる変化を各方面にもたらすと考えられる。日本は、コロナ第1波対応として紧急事态宣言を発出し、医疗関係の奋闘と国民の协力によって乗り切ったが、その过程で情报基盘の脆弱さや技术革新と社会実装の遅滞などの制度疲労が明らかになった。诸外国の状况をみても、コロナは社会の脆弱なところをついており、至急対策の强化が図られねばならない。特に、都市部を中心に感染が拡大しており、医疗と経済双方のバランスをとりながら対策をすすめる必要性が広く认识されるようになった。その為、広范な影响を多面的に解析し、至急実施すべきこと、コロナ时代の新しい社会を积极的に创造するため中长期的视点を持ちながら考える施策について论议いただくプラットフォームとしてこのセミナーが企画された。
また、本セミナーは、KGRIの「長寿」研究に関わる異分野の専門家の知見を共有する場ともなった。日本は世界の最長寿国でありながら、人口10万人当たりのコロナによる死亡率が欧米の数十分の一に留まっている。この“JapanMiracle” については、海外の関心も高い。慶應義塾大学は現在、環太平洋大学協会(APRU)における「人口高齢化研究」の幹事校も務めているが、海外に向けては、APRUを介してセミナーの一部を英語で発信することとした。
セミナーは6月17日を皮切りに隔週で4回、完全にバーチャルな方式で开催され、第1回から3回は、毎回3名の讲师の方からご讲演をいただいた。最终回は、特别讲演に引き続き、视聴者参加型のパネル讨议の机会が设けられ、日本语での応答のあと英语による质疑応答がなされた。各回のハイライトは次のとおりである。
第1回は、冒头KGRI所长の安井正人本塾医学部教授からKGRIとして新型コロナの问题にどう対処していくか、本セミナーの主旨説明が述べられた后、コロナの本质である「医疗と科学技术」について検讨した。まず葛西健WHO西太平洋地域事务局长は、感染が米国や新兴国を中心に拡大の一途にあり、感染は社会の脆弱な部分をついているので、継続的な努力と革新が必要であることが强调された。中原仁本塾医学部教授は、日本における死亡者が欧米に比して数十分の一に留まっている原因を追究するプロジェクトについて绍介した。?村研治郎本塾理工学部教授は、コロナを克服するために医学部と理工学部の具体的な连携事例から芽生えてきたポストコロナ时代のイノベーションのエコシステム构筑の可能性を述べた。
第2回の焦点は、医疗とともにバランスをとらなければならない経済と、その経済を回していくための新しい働き方についてであった。小林庆一郎东京财団政策研究所研究主干は、医疗と経済は相互依存の関係にあり、感染を制御していくことはマクロ経済の立场からも重要であることを强调された。井深阳子本塾経済学部教授は、ワクチンと薬がない以上、3密をさけるといった対策に頼らざるを得ず、ミクロ経済の観点からも个人の行动変容を促すようなインセンティブの设计や社会的な环境整备が必要であることを述べられた。风神佐知子本塾商学部准教授は、ウィズコロナ时代には、远隔勤务がデフォルトとなるので公司?社会?个人の考え方と具体的な行动の変容の必要性について述べた。
第3回の主题は、社会と法律そして日本を取り巻く环境であった。中山俊宏本塾総合政策部教授は、コロナがもたらす社会?経済?政治への甚大な影响は、従来からの趋势を加速することも相まって、日本を取り巻く国际环境が激変することを强调された。山本龙彦本塾法科大学院教授は、対策で必要な个人情报の开示と公共的な利用を促进するには、国民が合意するアーキテクチャーを作り、そして情报を守りながら活用する姿势が必要であることを强调された。若目田光生日本総合研究所上席主任研究员は、今回のコロナ祸は先延ばしされてきた日本のデジタル化を行う好机でもあり、プライバシー保护とイノベーションの対立ではなく、その共生を図ること自体にも大きな可能性があることを强调された。
最终回の第4回には、武见敬叁参议院议员から特别讲演として、今回のコロナ対応で浮き彫りにされた感染症対策ガバナンスの课题を指摘した上で、今后の政権与党としての取り组みを明らかにされた。インターアクティブ?セッションでは、乗竹亮治日本医疗政策机构CEOをモデレーターに活発な意见交换が行われ、冈野栄之本塾医学部教授から新しいワクチン开発への取り组みも绍介された。
4回のセミナーシリーズには、约1000名(内海外80名)の参加登録があり、内訳は学生43%、教员?职员28%、社会人等29%であった。高校生?大学生からシニアに至る塾员?市民が共に学べたことは学塾として喜びに堪えない。また、この企画実施により学部横断的な取り组みが一层强化でき、庆应义塾の総合力を内外に示し得たものと思われる。今后とも、时代の要请に応じた论议のプラットフォームを提供してゆきたい。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。