执笔者プロフィール

仓田 敬子(くらた けいこ)
文学研究科 委員長文学部 教授
仓田 敬子(くらた けいこ)
文学研究科 委員長文学部 教授
この2枚の写真は、文学部図書館学科(当時)に昭和29(1954)年度から昭和30(1955)年度まで米国のニューヨーク公共図書館から赴任されていた訪問教授ボン氏(George S. Bonn、 1913-2003)が撮影された写真です。ボン教授が正確にいつ日本にいらして、いつ帰国されたのかの日付はわかりませんが、この撮影はおそらく昭和30年4月11日に開催された入学式のものと思われます。
上の写真を见ると、第一校舎と大银杏に向かって学生が整列しているのがわかります。左手の白い2阶建ての建物が第3研究室で、その奥にレンガ作りの大讲堂が见えます。大讲堂は大正4(1915)年に建てられ、関东大震灾后の修復で3阶バルコニーにユニコーン像が设置されていました。昭和20(1945)年の空袭で焼失し、昭和32(1957)年に取り壊されました。もう1枚の写真は第3研究室とその奥の木立の中に演説馆がわずかに见えます。第3研究室は谷口吉郎による设计で昭和27(1952)年に竣工しました。
この年の入学者は2,578名で、女性の入学者がいることは写真でも确认できますが、何人であるのかの记録はわかりませんでした。ただ、前年度の卒业者1,967名のうち女性が76名という记録が残っていますので、入学者も百名弱であったのではないでしょうか。
この写真を撮ったボン教授は、帰国后ニューヨーク公共図书馆で再び勤务しますが、その后ハワイ大学の図书馆学校、インドのデリー大学の図书馆学校でも教鞭をとっており、国际的に図书馆情报学教育に携わっていたことがわかります。日本にもその后何度か来日され、日本文化に高い関心を持ち、幕末?明治期の浮世絵を収集し、そのコレクションは庆应义塾大学メディアセンターに寄赠されオンラインで见ることができます。
2020年度の入学式は、新型コロナウイルスの影响で延期となっています。従来通りの入学式を挙行することはまだ困难と考えられます。戦后のまだ物资に困穷していたであろう时代の叁田中庭での入学式の写真は、学生の入学を祝う新しい形を模索していかなくてはいけないという思いを强くしてくれる気がいたします。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。