执笔者プロフィール

恋田 知子(こいだ ともこ)
文学部 准教授専门分野/日本中世文学、仏教文学

恋田 知子(こいだ ともこ)
文学部 准教授専门分野/日本中世文学、仏教文学
黄金バットやアンパンマンのホラーマン、ワンピースのブルックなど、いつの时代も骸骨のキャラクターは人気者だ。死や悪を想起させる一方で、頼もしくも爱らしいとも感じる骸骨のイメージはいつ顷どうやって生まれたのか。
骸骨にまつわる话は古来数多く语られてきたが、阳気な骸骨は室町时代のお伽草子『幻中草打画(げんちゅうそうだが)』において姿を见せる。仏堂でまどろむ旅の僧が墓から现れた骸骨と语り合うという物语で、鼓や笛を奏で舞い踊る骸骨による酒宴が描かれる。続いて男女の抱拥から男の死と野辺送り、残された女の出家と仏教问答に至るまで、すべて骸骨で描かれ、骸骨の一生を物语るのだ。人间は一皮むけば皆同じ骸骨であり、男女の差もなく、生死すら変わらないとする「生死一如」の思想を戯画化する。禅语由来の「幻中草打」は梦中の骸骨から现世の空なることを悟る意で、禅の教えを説く法语絵巻ととらえられる。
时代が下ると、本作品は前半をもとに改作され、临済僧一休宗纯の名が付され、『一休骸骨』の书名で出版された。コミカルな骸骨は人々を魅了したらしく、江戸时代には何度も印刷されるほどの人気作となった。室町时代に端を発する物语絵の骸骨には、现代アニメの骸骨たちのルーツがみてとれる。
実はこの作品、かつては文字通り幻とされていた。1973年に国文学者の冈见正雄氏によって绍介されたのだが、所蔵者不明で他に伝本も知られないことから、散逸したとも考えられていた。室町の物语を研究する私は幻の骸骨絵巻を追い求め、大阪の鹤満寺に伝存することを突き止め、国立歴史民俗博物馆や阳明文库にも伝本があることが判明した。さらに近年、京都の古书店で新たな絵巻が売りに出され、幻とされた本作品に4本もの伝本があることが明らかとなった。
室町时代に骸骨の物语絵が制作された背景には、动植物を拟人化した异类物と呼ばれるお伽草子の隆盛や中国宋代の骸骨画の影响などが考えられる。难解な禅の思想を人々にわかりやすく説くために物语絵の手法が用いられたのだろう。絵と结びついたことで骸骨に新たなイメージが加わった。现代の我々が抱く頼もしくも爱らしい骸骨の源泉はここにある。
室町の物语絵は现代文化のルーツを探るヒントに満ちている。现代でもなお新出本が発见され、新たな谜に取り组める点は、研究の醍醐味でもある。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。