执笔者プロフィール

山上 亘(やまがみ わたる)
医学部 産婦人科学教室教授専门分野/妇人科肿疡学、女性医学

山上 亘(やまがみ わたる)
医学部 産婦人科学教室教授専门分野/妇人科肿疡学、女性医学
がんは今、日本人の死因の第1位で、女性に特有の臓器である子宫や卵巣にも、子宫颈がん、子宫体がん、卵巣がんといったがんが発生します。中でも进行がんは予后不良ですが、近年では免疫チェックポイント阻害薬、笔础搁笔阻害薬など、新薬の开発と临床応用が进み、治疗成绩の改善が期待されています。一方、早期妇人科がんの5年生存率は非常に高く、滨期ではいずれも90パーセント以上という良好な成绩を示しており、手术のみでも根治可能なこともあります。
がん研究の多くは「生存率の改善」を主目的に、诊断?治疗法を开発し、临床试験で検証することで、标準治疗の根拠(エビデンス)を积み上げてきました。生命维持に必须な臓器のがんでは、その机能温存も生存率改善に寄与するため、重视されてきました。しかし、子宫や卵巣は生命维持に必须な臓器ではなく、また好発年齢が出产年齢を上回っていたこともあり、机能温存が軽视される倾向にありました。しかしながら、昨今の晩婚?晩产化、加えて卵子冻结等の生殖医疗の进歩もある中、子宫や卵巣の机能を「失っても仕方がない」とする考え方は、もはや时代にはそぐわないものです。
たとえば、子宮を摘出すれば妊娠の可能性は喪失しますし、卵巣の摘出や放射線治療、一部の薬物療法では女性ホルモンが分泌されなくなります。リンパ節郭清によるリンパ浮腫や、化学療法による脱毛なども看過できない副作用であり、これらは単に生存率の数字では表せないquality of life(QOL)に深く関わる問題です。だからこそ今、私たちは「生存率の改善」だけを目標とするのではなく、女性のQOLを維持することも重視した新たながん診療のあり方を模索しています。
当科では、子宮頸がん、子宮体がんに対する妊孕(にんよう)性温存治療やセンチネルリンパ節ナビゲーション手術、がんサバイバーの卵巣機能を支える卵巣サポート外来の設立、化学療法による脱毛を防ぐ頭皮冷却療法など、QOLをendpoint としたさまざまな研究を行い、効果を検証しています。
「がん」は、治って终わりではありません。治ったその先の人生を、いかに自分らしく生きられるか。私たちは、患者さんとともに「がんと生きる」未来を见つめながら、研究に取り组んでいます。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。