执笔者プロフィール

佐藤 豪竜(さとう こうりゅう)
総合政策学部 専任講師専门分野/社会疫学、医疗経済学

佐藤 豪竜(さとう こうりゅう)
総合政策学部 専任講師専门分野/社会疫学、医疗経済学
私は、社会が人々の健康に与える影响を明らかにする「社会疫学」を専门としている。「原因」としての社会経済状况と、「结果」としての健康状态との间に、因果関係があるのかどうかを示すことが研究の目的である。この分野の面白いところは、因果関係を証明することが非常に难しいことだ。新薬の効果を调べるのであれば、无作為に分けた片方の群には新薬を投与し、もう片方の群には偽薬を投与したうえでアウトカムを比较する试験を行うことで、その因果関係を正しく测定することができる。
一方、社会が健康に与える因果効果を调べるとなると、ランダム化比较试験が行えることは极めて稀である。したがって、私たちは、人為的な操作が行われていない、自然のままに记録された「観察データ」に頼らざるを得ない。しかし、観察データを用いた研究では、原因と结果を取り违えてしまうおそれがある。例えば、「运动をしている人は健康である」という観察结果は、运动の因果効果かもしれないが、もともと健康な人が运动をしているだけかもしれない。
最近私は、図书馆の蔵书数が多い街では高齢者の要介护リスクが低いことを论文で発表し、いくつかのメディアで绍介された。厂狈厂での反応を见てみると、纳得している方が多かったが、一部では「図书馆が充実している街は、财政が豊かで他の施设も充実しているだけではないか」というコメントも散见された。私自身もこの研究结果から厳密な因果関係が言えるとは考えておらず、あくまで相関があるだけかもしれないという留意点を记事に明记していただいていたのだが、あまり伝わっていないように感じた。
さらに、単なる相関から因果に近づくための努力も行っている。分析の中では、个人の教育年数や所得、自治体の财政力指数や人口密度などの违いを考虑し、その影响を取り除いている。厂狈厂で见かけた批判についてはだいたい対処しているのである。相関と因果の违いを少し勉强した人の中には、「観察データ=単なる相関」と即断してしまう方が一定数见受けられる。しかし、相関と因果の関係は、白か黒かというように明确に分かれるものではない。个人が原着论文を読んでエビデンスの强弱を吟味できれば、科学リテラシーとしては最高なのだが、さすがにそれは求めすぎであろうか。
※所属?职名等は本誌発刊当时のものです。