登场者プロフィール
高桥智
文学研究科 中国文学専攻高桥智
文学研究科 中国文学専攻
2020/04/01
私は中国文学専攻で中国古典文学を担当していますが、长く、附属研究所斯道文库におりましたので、和汉(日本?中国)の古典籍全般に亘る书誌学研究(古书の成り立ちや流通、所蔵、兴廃)を専门领域としています。中文専攻の学生诸君には、中国印刷史、中国目録学、中国文学文献学、古典籍蔵书の歴史などを讲じております。例えば、『论语』、最もポピュラーな古典ですが、中国ではあまりいいテキストが伝わらず、日本の鎌仓时代から室町时代にかけて书写された古写本は最も优れた(原本に近い)ものとされます。こうした汉文资料を日本全国の図书馆?文库?寺社などで调査発掘するのが仕事です。中国では、印刷本、日本では、古写本(古い手书き本)に価値あるものが见いだせます。この古写本の収集では庆应义塾図书馆は日本有数です。また、中国では、宋时代(10~13世纪)に印刷された古典は书物の王様と呼ばれますが、それも、中国ではすでに失われて伝わりませんが、日宋贸易などにより古く日本に伝わって今に遗されている贵重なものがたくさんあります。そうした埋もれた贵重な典籍を捜索するのも私の仕事です。更に、中国では清の时代(17~19世纪)、日本では江戸时代(17~19世纪)に、読者层の増加とともに大量の汉文古典籍が出版されます。こうしたありふれた资料を整理?分析するのも研究対象となります。书物を爱した中国の収集家(蔵书家)は歴史上、何千人も知られています。彼らを日本に绍介することも中国文化の理解を深める大切な学问だと思っています。そういう意味では、汉文学(中国古典)図书を通じて东洋文化の研究に従事しているということになります。福泽先生は、西洋文化输入の先駆者であられましたが、その根底には、若き顷、白石照山(汉学者)から受け継いだ汉学のずば抜けた学殖があったということを、『福翁自伝』から学びなさいと、日吉の学生诸君には申しておるところでございます。
(2020/04/01)