登场者プロフィール

小平麻衣子
文学研究科 国文学専攻
小平麻衣子
文学研究科 国文学専攻
2020/04/01
日本の近现代文学について、主にジェンダーやセクシュアリティの観点から研究しています。私が関心を持ってきたのは、社会の中での不公平な位置が、ある种の自己実现だという肯定的な认识によって当人に受けいれられてしまうしくみと、だからこそ、社会的に承认されない作家未満の书き手たちです。
例えばかつて女性には、文学が向いていると言われて、进学先や真挚に取り组むものを得ながら、职业にすることは困难な状况がありました。充実した闭塞とでも言えましょうか。そして、そうした状况の形成には、职业であるのに优雅な趣味のようにもみえる文学自体のイメージが、二枚舌的に大いに利用されていたのです。こうした问题意识は、私自身が学生であったときの、たのしくも疑问も多かった文学部体験から発しています。文学作品の一つ一つは、社会の常识を変える勇気ある挑戦ですが、今ではそうした観点だけでなく、人々が持つ文学イメージが、どのように社会的抑圧を助长するのかを意识することも、特に过去の文学を扱う际には重要だと考えています。
执笔によって夫より高い収入を得た田村俊子や林芙美子が、どのようなバッシングを受け、作风を调整して、作家としてサバイバルしたか。太宰治が、一般女性の书いた文章に手を加えて自らの作品として発表した际、最も魅力的な作中女性に〈昇华〉するために抹杀されたのは、书き手女性の何であったか。川端康成の文章指导が、女性を称賛しながら、女性作家が一人も诞生しないのはどうしてか。これらは力による支配というよりは、爱の実践として现れるので复雑であり、からめとられるのは女性や异性爱者であるとも限りません。
过去の文学的価値が引き渡される场合、こうした构造も一绪に差し出されています。このことに惊くとき、过去の検讨や埋もれた书き手の発掘は、现在の自分をとりまく状况への考察となります。文学研究は、対象化が同时に参加につながる特异な行為だと思っています。
(2020/04/01)