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慶應義塾

岛景観の歴史を掘る

登场者プロフィール

  • 山口彻

    文学研究科 史学専攻 民族学考古学分野

    山口彻

    文学研究科 史学専攻 民族学考古学分野

2020/04/01

太平洋の岛世界をフィールドに、クック、ツバル、マーシャル、パラオ、八重山の岛々で长らく発掘调査を行ってきました。たどり着いた境地は「岛景観は出会いと络み合いの歴史的产物」ということ。その思いを胸にいま再び、クック诸岛プカプカ环礁で地球科学や文化人类学の共同研究者、そして岛の若者たちとともに、岛景観と気象灾害の関係史を探求しています。たとえば热帯サイクロンは、サンゴ礁の低平な岛に甚大な被害をもたらしますが、復兴の过程をひも解くと、天水田が掘り直され、救援物资として持ち込まれたタロイモが新たな品种として根付き、一绪に入ってきた雑草キダチキンバイがプカプカ特产の箒の素材として活用されていることに気付きます。破壊と再生のなかで岛景観は动态的に変わっていくのです。

海で囲われた陆地なので、岛ではさまざまな研究者とよく出会います。勇気を出せば、异なる分野の知见がすぐそばで手に入ります。振り返えると、岛はいつも出会いと络み合いのフィールドでした。しかし、これは个人的な経験にとどまりません。人间も含めて陆栖の生物は海洋のただ中で途中下车できないから、海原を渡るものたちは生命ある限り岛の陆地を目指すことになります。人间を含めた生き物、そしてさまざまなモノやコトが岛に寄り集まり、出会いと络み合が岛景観を时どきに作り変えてきたし、これからも作り変えていくはずです。

そう考えると私たちの研究や调査もまた、岛景観に影响を及ぼすある种の営為と言えます。特に考古学の调査は岛に穴を掘る物理的な行為ですし、掘りあげたトレンチは人々によってゴミ穴やバナナの植栽に転用されることがあります。発掘地点や调査成果が、次に访れたときには岛の歴史语りに组み込まれていることも経験しました。岛景観の改変や人々の歴史実践に自分自身もかかわっていることを强く感じながら、蒸し风吕のようなトレンチのなかでこれからも研究を続けていきます。

(2020/04/01)