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慶應義塾

21世纪における形而上学の可能性のささやかな探求

登场者プロフィール

  • 柏端达也

    文学研究科 哲学?倫理学専攻 哲学分野

    柏端达也

    文学研究科 哲学?倫理学専攻 哲学分野

2023/04/01

昔话をすると、私は心理学が勉强したくて大学に入りました。しかし大学を卒业するころ、私の関心はむしろ哲学や论理学に向かっていました。それで、哲学を学ぼうと大学院に进みました。大学院ではウィトゲンシュタインを専门に研究されている先生に就きました。ウィトゲンシュタインのテキストを大学院でたくさん読みましたが、私の修士论文は、思想史方法论や歴史叙述の哲学をテーマとした(ウィトゲンシュタインと无関係な)ものになりました。それでも私の先生はいつも真剣に私の报告を検讨し、适切な指导をしてくれました。

博士课程进学后、歴史について考えているうちに、过去の出来事や行為を记述しそれらを评価するとはどういうことかといった问题に兴味を持ちはじめました。さらに、そもそも行為とは何か、出来事とは何かということを考えるようになりました。そしていつのまにか出来事论と呼ばれる现代形而上学の一分野を専门とするようになっていました。二十世纪末の日本の分析哲学的伝统にあって「形而上学」の看板はまだまだ偏见の対象でありましたため、私は、心の哲学や、因果性理论、言语の哲学の一部など、形而上学のサブジャンルにあたる研究を専门に加えることで、自分が「形而上学者」であることを(语らずに)ほのめかそうとしました。またそれとは别に、行為に対する兴味から、行為论や、合理性の哲学、価値论といった分野も自分の専门领域とみなすようになりました。

上记の诸领域のテーマはいまでも私の研究テーマです。ただ、振り返ると、揺るぎない确信のもとで探究を続けてきたというよりは、偶然のめぐり合わせとそのときの気分に従って自らの研究テーマを选んできたような気がします。たとえば、结局なぜ自分がウィトゲンシュタインにはまらなかったのかもよく分かりません。

「领域横断的な共同研究」についていえば、现在私は、実际にロボットを作る工学者や、実験心理学者、异なる流派の哲学者たちとともに、科研费に基づく共同研究を行なっています。そこでは、哲学者として、人工的な知性──そのようなものが実现するとして──との「共生」や「コミュニケーション」、あるいはそれらが持ちうる「心」や「言语」といったものについて、根本的なところから问いを発しようと心がけています。

それから私は、自分と関心のまったく违う大学院生の人たちとディスカッションすることから、多くを学んできました。最近だんだんそのための时间が取れなくなってきていることに危机感を覚えてはいますが。

(2023/4/1)