2021/02/19
庆应义塾大学
庆应义塾大学大学院理工学研究科基礎理工学専攻修士2年若井舞希、岡浩太郎教授、堀田耕司准教授らは、環境の変化を体内のカルシウムイオンに伝えることでホヤは大人になることを明らかにしました。カルシウムイオンはセカンドメッセンジャーとして生命現象の様々なシグナル伝達に関わっています。この研究ではホヤが大人へと変態する過程の体内カルシウムイオン濃度の時空間変化を可視化し、変態を誘導する体内分子のメカニズムを調べました。
海洋生物の多くは浮游性の幼生から岩场などに固着する大人になるために変态します。変态は光、化学物质、机械刺激など、様々な环境からのシグナルが引き金になるといわれていますが、これらの刺激がどのように体内へ伝えられ変态するのか分かっていませんでした。
ホヤにおいてもオタマジャクシ型幼生の先端に位置する「付着器」とよばれる感覚器官を介して付着し、この付着により変态は引き起こされます。付着器は环境からの刺激を変态の合図として体内に伝えていると考えられますが、动き回る幼生の体内で生じる现象を捉えるのは难しく、どのように変态シグナルを伝えているかはわかっていませんでした。本研究グループは幼生の付着时间と场所を制御することで変态を自在に诱导し、世界で初めて変态时のホヤ幼生のカルシウム动态を観察することに成功しました。その结果、付着器への一定时间以上の机械刺激が変态のスイッチとなり、変态开始の合図をカルシウムイオン浓度の変化として体内の様々な器官へ伝えていることがわかりました。
付着から変態までの一連のメカニズムは未だ不明点が多く、本研究成果は海洋生物の変態メカニズムの理解に大きく貢献し、水産養殖や漁業被害、生物多様性の維持などの問題解決に役立つと期待されます。研究成果は、2021年2月17日(英国時間)に英国科学誌『Proceedings of the Royal Society B』にオンライン掲載されました。
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