2021/03/03
名古屋大学
庆应义塾大学
庆应义塾大学文学部心理学研究室の梅田 聡教授、寺澤 悠理准教授、名古屋大学大学院医学系研究科脳神経外科学の本村 和也准教授らの研究グループは、脳腫瘍患者に対する摘出手術の前後に感情認識能力の検査を行い、この能力の低下が身体内部の状態の変化を知覚できる能力(内受容感覚)の低下と関連していることを明らかにしました。
脳と心の机能の関係性については様々な研究が进められていますが、実际にある脳领域を损伤や摘出した场合に、嬉しい、悲しい、腹立たしい、といった自己の感情の认识がどのように変化するのか?という问いの答えは、未だに分かっていません。これまでの研究结果から、心拍や呼吸といった身体内部状态の変化の知覚に深く関连する岛皮质(岛回)への刺激や切除が、怒りなどの兴奋性の感情の认识に変化をもたらすことは示されてきましたが、その理由は明らかではありませんでした。
本研究では、岛回に係る脳肿疡患者18例に対して、摘出手术の前后に表情认识课题(颜写真から表情を认识する课题)と内受容感覚を计测する课题を実施しました。术前と术后の両课题の検査结果を比较した结果、怒りや喜びなどの感情认识能力の低下と内受容感覚の低下の间に统计的に意味のある関连が见られました。これは、岛皮质が身体内部からの情报である内受容感覚の神経基盘として机能し、怒りや喜びなどの感情认识を支えていることを示すとともに、ドキドキやソワソワといった身体の感覚が豊かな感情を体験するために不可欠であることを示唆しています。本研究の结果から、岛周辺领域の外伤性の変化や加齢性の変化によっても、感情の感じ方が変わる可能性が考えられます。
本研究成果は、国际科学誌「颁辞谤迟别虫」(2021年4月号)の电子版に公开されました。
また、本研究は、日本学术振兴会科学研究费助成事业「基盘研究叠」(狈辞.24330210)、「基盘研究颁」(狈辞.25861268)の助成を受けました。
プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。