2021/07/16
庆应义塾大学薬学部
慶應義塾大学、国立がん研究センター中央病院および慶應義塾大学病院を中心とする研究グループは、末梢血リンパ球数が免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連副作用発症を事前に察知できること発見しました。本研究は庆应义塾大学薬学部薬学科6年の江上彩映香(えがみ さえか)(研究当時)、同薬学部の河添 仁(かわぞえ ひとし)専任講師、中村智徳(なかむら とものり)教授、国立がん研究センター中央病院および慶應義塾大学病院を中心とする多施設共同研究グループの成果です。
现在、国民の2人に1人はがんに罹患し、3人に1人はがんで死亡する时代となりました。なかでも肺がんは死因の一位であり、年间约7.5万人が亡くなられています。免疫チェックポイント阻害薬であるニボルマブは进行?再発非小细胞肺がんにおける标準治疗です。免疫チェックポイント阻害薬による免疫関连副作用として、皮肤障害、下痢、甲状腺机能障害、间质性肺疾患などがありますが、それらは谁にでも発症し得る副作用で、いつ起こるのかがわかっていません。そのため、「ハイリスク患者」の早期発见とそのマネジメントが非常に重要になります。
本研究では、ニボルマブによる免疫関连副作用発症と末梢血球数は相関するのではないかという仮説を立て、国立がん研究センター中央病院と庆应义塾大学病院の2施设において、进行?再発の非小细胞肺がんの二次治疗以降として、ニボルマブ疗法を6週间以上行った患者を対象に诊疗録を后ろ向きに调査しました。対象患者171名のうち、73名(42.7%)が治疗开始后6週间以内にいずれか1つ以上の免疫関连副作用を発症しました。各种血球成分の统计解析を行った结果、ニボルマブ疗法开始2週间后の末梢血リンパ球数が、免疫チェックポイント阻害薬による免疫関连副作用発症と相関することがわかりました。
以上のことから、末梢血リンパ球数を測定することにより、ニボルマブによる免疫関連副作用発症を予測できることが示唆されました。本研究成果は、免疫チェックポイント阻害薬による免疫関連副作用を事前に察知できる可能性を示唆するものであり、「ハイリスク患者」の早期発見とそのマネジメントに繋がるものと考えております。本研究成果は、2021年5月27日に国際学術誌『Frontiers in Oncology』(電子版)に掲載されました。
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