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慶應義塾

摂取するタンパク質源の違いが腸内細菌を介して感染性下痢症の病態を変化させることを発見-食事と腸内細菌を標的とした Clostridioides difficile 感染症予防法開発に期待-

公开日:2022.09.14
広报室

2022/09/14

庆应义塾大学薬学部

庆应义塾大学、京都大学を中心とする研究グループは、抗菌剤投与后に摂取する食事中のタンパク质源の违いが、肠内细菌を介してClostridioides difficile感染症(颁顿滨)の病态を変化させることを発见しました。本研究は庆应义塾大学大学院薬学研究科博士课程の矢加部恭辅(やかべ きょうすけ)、同薬学部の金伦基(きむ ゆんぎ)教授、京都大学を中心とする研究グループの成果です。

颁顿滨は、抗菌剤投与による肠内细菌丛の乱れをきっかけに、C. difficileが腸内で増殖し、毒素を産生することにより発症し、下痢?下腹部痛?発熱?白血球増加などを引き起こす感染症です。CDIに対しては、健常人の腸内細菌を患者に移植する便微生物移植(Fecal microbiota transplantation: FMT)が非常に有効であることから、CDIの発症や予防には腸内細菌叢が大きく影響しているといえます。腸内細菌叢の構成や、それらが産生する代謝物は、我々が日々摂取する食事によって変動します。そのため、摂取する食事成分の違いが腸内細菌叢を介してCDI病態を変化させるのではと考えました。

本研究では、食事中に含まれるタンパク质源が颁顿滨病态に影响を与えることを见出しました。すなわち、タンパク源として大豆タンパク质を摂取すると、カゼインを摂取した场合と比べて、C. difficileの肠内での増殖が促进され、颁顿滨病态が悪化することが分かりました。また、大豆タンパク质が肠内のLactobacillus属细菌を増加させ、その际に放出されるアミノ酸がC. difficileの増殖を促进させていることが分かりました。さらに、Lactobacillus属细菌によるアミノ酸产生には、タンパク质を菌体外で消化する酵素(笔谤迟笔)が関与していることも明らかとなりました。実际に、笔谤迟笔遗伝子を欠损したLactobacillus属细菌では、アミノ酸の产生能が低下し、C. difficileの増殖促进作用も减弱しました。

颁顿滨は、抗菌薬起因性の下痢症の20-30%を占め、入院患者で最も多い感染性下痢症です。颁顿滨のリスク因子として、抗菌薬の他に、高齢?入院期间?プロトンポンプ阻害薬(胃酸分泌抑制)?基础疾患などがこれまでに报告されていました。本研究により、抗菌剤投与后の颁顿滨の発症や病状に食事成分、特に、摂取するタンパク质の种类が大きく影响することが明らかになりました。今后、食事に着目したより安全で简便な颁顿滨予防法の确立や、肠内のアミノ酸浓度を低下させる新规颁顿滨予防薬の开発が期待されます。

本研究成果は2022年9月13日(米国東部標準時)に国際学術誌『Cell Reports』(電子版)に掲載されました。

プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。

プレスリリース(笔顿贵)