2022/09/29
庆应义塾大学医学部
庆应义塾大学医学部眼科学教室の根岸一乃教授、羽入田明子助教、米国Brigham and Women's HospitalのJae Hee Kang准教授、米国Icahn School of Medicine at Mount SinaiのLouis Pasquale主任教授らの研究グループは、世界最大規模の前向きコホート研究であるNurses’ Health Study、Health Professionals Follow-up Study、Nurses’Health Study IIの疫学データを用いて、約20万人を28年以上にわたって追跡した結果、長期間の飲酒行動により、落屑緑内障(落屑緑内障疑いを含む)の発症リスクが上昇する可能性を明らかにしました。
緑内障は、世界における不可逆的な失明の主要な原因疾患ですが、未だ眼圧を下げる以外に有効な予防?治疗法が确立しておりません。米国では、300万人以上の患者がおり、緑内障による経済损失は年间约30亿ドルにもおよびます。落屑緑内障は、落屑症候群に続発する緑内障で、従来、薬物治疗では改善しにくく进行が速いことが知られています。落屑症候群は、异常な细胞外マトリクスの过剰产生と蓄积が眼内に认められることが知られており、様々な遗伝要因や环境要因が复雑に発症に寄与している可能性があります。
本研究グループは、米国在住の40歳以上の医疗従事者を対象に、2~4年毎に食习惯や生活习惯などの情报を自记式质问票により収集し、眼科诊疗録のデータと统合することで、落屑緑内障(落屑緑内障疑いを含む)の罹患率との関连を前向きに検讨しました。その结果、エタノール换算で1日10驳饮酒量が増えるごとに、落屑緑内障の罹患率が9%上昇することがわかりました。また、酒の种类别に検讨したところ、同じ酒量であれば、ウィスキー、ワイン、ビールの顺に落屑緑内障(落屑緑内障疑いを含む)のリスクが上昇することが分かりました。一方、赤ワインに関しては、リスクを低下させる倾向を认めました。本研究は、长期间の饮酒行动が眼疾患の発症に寄与する可能性を明らかにするとともに、落屑症候群の病态理解や予防の一助になることが期待されます。
本研究成果は、2022年8月27日(米国东部时间)に米国の国际学术誌Ophthalmologyのオンライン版に掲载されました。
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