2023/03/22
庆应义塾大学医学部
东京歯科大学
东京歯科大学の鈴木昌教授(慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート特任教授)と庆应义塾大学医学部救急医学教室の本間康一郎専任講師、同内科学教室(循環器)の佐野元昭准教授らは、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート水素ガス治療開発センターの活動のなかで、国内15施設が参加した多施設共同二重盲検無作為化比較試験を行い、病院外で心停止になり心肺蘇生で心臓の拍動は回復したものの意識が回復しない状態で2%水素添加酸素吸入(水素吸入療法)を行うと、死亡率が下がり、意識が回復して後遺症を残さずに社会復帰する可能性を高めることを示しました。
心臓のトラブルなどで突然、心停止に陥った场合、ただちに心肺苏生を行えば心臓の拍动が回復して救命されることは少なくありません。しかし、脳をはじめとした全身の臓器は心臓が停止して血液が巡らなかったために、大きなダメージを受けます。そのため、意识が回復しないまま死亡したり、重い后遗症が残ったりするのが実情です。现在は体温管理疗法が行われますが、その効果はいまだ定まっていません。
本研究グループは、动物実験で心停止后に水素ガス吸入を行うと死亡率が下がり、脳の伤害が軽减することを报告してきました。しかし、人にその効果があるかどうかはこれまで証明されていませんでした。そこで今回、二重盲検无作為化比较试験という最も信頼できる研究方法で、院外発生の心停止患者に体温管理疗法に加え2%水素添加酸素の吸入を行って、死亡率や神経学的后遗症が改善するか否かを検讨しました。
おりからの新型コロナウイルス感染症のため、救急医疗はひっ迫し、やむを得ず研究は早期に终了しましたので、目标症例数には到达せずに水素吸入疗法が有効か否かをはっきりと示すには至りませんでしたが、惊くべきことに、90日后の生存率は、従来の治疗で61%なのに対し、水素吸入疗法により85%に上昇、また、后遗症なく回復した人の割合も21%から46%に上昇することが统计学的に确かめられました。水素は人体に害がないとされており、この临床试験でも水素が原因と考えられるような副作用は観察されませんでした。実用化すれば多くの患者を救命できると考えられます。
この研究结果は2023年3月17日(日本时间)に eClinical Medicine 誌で公开されました。
プレスリリース全文は、以下をご覧下さい。