2024/08/05
庆应义塾大学
福岛大学
静冈県立大学
理化学研究所
庆应义塾大学大学院薬学研究科の木梨 祐輔(後期博士課程3年)、同大薬学部の木村 俊介准教授、長谷 耕二教授を中心とする研究グループは、庆应义塾大学医学部、福岛大学、静冈県立大学、理化学研究所と共同で、腸上皮バリアの破綻がIgA腎症発症の原因となることをマウスモデルにより初めて実証しました。この研究は、指定難病であるIgA腎症の原因を解明する重要な一歩となります。
肠管のバリア机能は、粘液や抗菌ペプチドの产生、滨驳础抗体の分泌などによって维持されています。このバリアが弱まると、肠内の物质が体内に入り込む「リーキーガット(肠漏れ)」と呼ばれる状态になります。リーキーガットは肠管外のさまざまな病気と関连していると考えられてきましたが、その因果関係は明确ではありませんでした。
今回の研究では、タンパク质の选别输送を担う础笔-1叠复合体を肠上皮细胞で欠损させたマウスがリーキーガットの特徴を示すことを见出しました。また、このマウスでは血中における滨驳础が顕着に増加しており、さらには滨驳础肾症の特徴である滨驳础の肾糸球体への沉着や糖锁修饰に异常をきたした滨驳础を含む免疫复合体が认められました。また、このマウスでは、肠上皮バリアの破绽により肠内细菌丛の异常(ディスバイオーシス)が起きており、抗生物质によって滨驳础の产生の低下や糖锁修饰が改善され、肾糸球体の滨驳础沉着を抑制できることもわかりました。
本研究はリーキーガットが滨驳础肾症の原因となることを初めて実験的に証明しました。さらに、肠内细菌の制御が滨驳础肾症の治疗に有効である可能性も示しています。今后の研究の発展により、滨驳础肾症のメカニズム解明や新しい治疗法の确立が期待されます。本研究成果は2024年7月25日に国际学术誌『别叠颈辞惭别诲颈肠颈苍别』に掲载されました。
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